[アップデート] Amazon QuickSight のコントロールオプションで適用ボタンを表示できるようになりました
いわさです。
What's New でのアナウンスが出ていないのですが、Amazon QuickSight のドキュメントを眺めていたところ一部のコントロールで「適用ボタン」を表示出来るようになっていることに気が付きました。
QuickSight authors can now add an Apply button to a Calendar, Relative date picker, or Multiselect dropdown control that delays visual reload until the user chooses Apply. For more information, see Adding filter controls to analysis sheets.
これはなかなか良さそう!と思い、アップデート内容を実際に検証してみましたので紹介します。
従来(適用ボタンなし)の複数ドロップダウンの挙動と問題点
コントロールというのは分析やダッシュボードの上部あるいはシート内に配置されている閲覧者が操作可能なコントロールで、パラメータやフィルター条件の変更に利用することが出来るものです。
例えば上記分析でフィルター機能を使って特定の key 値を持つ行のみを表示したい場合、文字列パラメータを定義してフィルターと関連付けし、その文字列パラメータはコントロールで閲覧者が編集可能にします。
このとき、パラメータ値が複数の値を許容する場合は、コントロール側でも複数選択可能なドロップダウンなどを使うことが出来ます。
ただ、従来はこの複数値選択を行うときに、、対象項目の選択状態をひとつ切り替えるごとにビジュアルのローディングが発生していました。
item2 を対象外として選択した瞬間にローディングが発生します。
また item4 を対象外とする際にもまたローディングが発生してしまいます。
複数選択の場合は可能であれば複数の変更を一括で反映してクエリを投げたいところだと思います。
SPICE だとしても毎回ローディングが発生するのは UX 上良くない場合がありますし、これがダイレクトクエリの場合だとデータソースに対する負荷や料金が気になるところだと思います。
適用ボタンで反映タイミングをコントロール出来るように
今回のアップデートで複数値を選択する一部コントロールで「適用ボタン」を表示出来るようになりました。
デフォルトは従来どおりで非表示となっています。
本日時点でこの機能が利用出来るコントロールは文字列の複数選択ドロップダウンと範囲選択日付ピッカーです。
コントロールオプションから「適用ボタンを表示」のチェックを ON にします。
そうすると次のようにコントロール展開時の下部に「適用」ボタンが表示されます。
試しに先ほどと同じように 2 つの項目のチェックをオフにしてみましたが、ビジュアルの再読み込みが発生していませんね。
item3 と item5 が表示されたままです。
ここで適用ボタンを押してみましょう。
おっ、再読み込みが発生しました。
そして次のように選択されているもののみでビジュアルが表示されるようになりました。
カレンダー(複数)の適用ボタンも確認
先ほどお伝えしたように日付の範囲ピッカーも今回のアップデート対象となってます。
試してみましょう。
日付範囲ピッカーはパラメータを使わずに、フィルターから直接コントロールを作成します。
コントロールオプションを見てみると適用ボタンの表示が出来そうですね。ON にしてみます。
おー、こちらはカレンダーの左下に「適用」ボタンが表示されました。なるほど。
従来はカレンダーの日付をひとつ選択するごとにビジュアルの再読み込みが発生していましたが、適用ボタンを押すまで待たせることが出来ますね。
適用ボタンが設定できないコントロールも多数
単独値選択のドロップダウンや範囲選択ではない日付ピッカー、あるいはその他のコントロールについては従来どおりで適用ボタンの表示は出来ません。
複数値選択や範囲選択のときに特に問題になることが多かったと思うので上記についてはまぁ従来どおりでも良いかなとは思ってます。
強いていうと数値の範囲選択(スライダーとか)についても適用ボタン使えても良かったかもしれませんね。試してみたところ使えませんでした。
さいごに
本日は Amazon QuickSight のコントロールオプションで適用ボタンを表示できるようになったので試してみました。
確かに不要な読み込みが発生して微妙に嫌だったなと思うことがありましたね。私は大きな課題になることはなかったのですがダイレクトクエリを使う際にちょっと気になってました。
今後は適用ボタンの ON/OFF でコントロール出来そうです。素晴らしい。